★Sevres(cit de la cramique)★ フランスが誇るセーブル窯はポンパドール婦人の助力もあって、王立窯として発展を遂げました。1759年、王立セーブル製陶所となり、今もフランスの文化と美を伝える優れた陶磁器を生み出し続ける国立セーブル製陶所の歴史はここに始まります。セーブルの功績は、国家的使命ともいえるフランス独自の意匠を確立し、完成度の高い芸術作品を作り続けてきたことにあります。18世紀、セーブルは東洋芸術の様式をうけつぎながらも、当代一流の化学者、画家、彫刻家、金工家の参加によって独自の世界を創造しました。「王者の青」「ローズ・ポンパドール」と呼ばれるセーブルの色、華美で鮮麗な装飾、独特の風合を持つソフトペーストなど、他の追随を許さないセーブル芸術が、宮廷文化の中に華開いたのです。盛名を馳せたセーブルも、国窯という背景から生産は非常に限定され、世の人々の目に触れることは少なく、「希少な陶磁器」と呼ばれました。今日に至っても、生産量は年間約6000ピースと限定され、そのほとんどがフランス国家のために作られます。この少量生産は、「最高の作品を作り出す」ための必然であり、その稀少性ゆえに、誇り高きセーブルの名声は一段と高まっています。
花瓶 デクール 57(ルデュック 1946)
【白樺の薪を使った焚き木窯による4点のみの稀少な限定制作品】 成型年度 2006年 制作年度 2006年 Nadine Preteux(ナディヌ プレト) 作品サイズ 高さ:18cm,直径:20.5cm 特記事項 画像と実際の作品の色合い及び風合いは微妙に異なります。 ギフト包装 無料で承ります 参考上代(定価) オープンプライス 作品説明 クリエーター:Nadine Preteux(ナディヌ プレト)【総数4点の数量限定制作品】
フランス国立セーブル陶磁器製作所工房で創作活動をする装飾作家(画家)、陶芸家。
【素材:PN(ヌーベルペースト)1882~1884年にセーブル工房で改良認可された素材】
この作品のフォームは1939年から1948年にセーブル工房で芸術顧問を務めフォーム創作に携わったEmile Decoeur(エミール デクール)の作品をもとに制作されました。20世紀初頭、セーブル陶磁器製作所工房で創られた花瓶(VASE)の形体には主に街などの地名がつけられ、1918年~1920年には大河の名前が付けられました。1923年から1925年以降には製作者の名前がつけられるようになりました。
装飾はセーブル陶磁器製作所の装飾家、後に1923年から1954年にかけて研究所所長を務めたAdrien-Auguste Leduc(アドリアン-オーギュスト ルデュック)の図柄をセーブル陶磁器製作所の装飾画家であるNadine Preteux(ナディヌ プレト)が描きました。セーブル陶磁器製作所には、この設備全体と同様に歴史的建造物に指定されている、十九世紀以来続く6基の薪窯があります。そのうちの最も大きな窯で、2006年10月24日に特別焼付け作業が行なわれました。唯一1380度の高温が出せる樺材(白樺)が燃料として用いられました。焼き付ける磁器は、ガゼットと呼ばれる耐火性のケース台に積み重ねられた状態で窯に入れられ、入口は耐火レンガで塞がれます。 35時間から40時間の間、火の具合を確認しつつ薪で焼かれます。その後自然に熱がさめるのを待って、約3週間後に入口のレンガ壁を解体します。
1990年に再稼動された焚き木窯によって2006年10月フランスの国有林であるフォンテンブローの森で成育した白樺の木の無節の部分だけを使った薪で焼成された総数4点のみの稀少な限定制作品。
作品にはセーブル工房のロゴと成型年度、装飾完成年度、作者のサインが記されています。
☆Pate dure nouvelle(ou P.N)☆
ヌーベルペースト(新硬質磁器 P.N):基本素材はカオリン、長石、水晶(これらの素材は1882~1884年にセーブル工房で開発された)で、PNはこれらの素材を1280℃~1300℃で焼く。
★Emile Decoeur(エミール デクール)★ Edmond Lachenal(エドモン・ラシュナル)によって鍛えられた陶芸家のEmile Decoeur(エミール デクール) (1876~1953)は純粋な塑像と精緻を極めた釉への探究心から、陶器の製作からせつ器や磁器制作へと進みました。彼は1939年から1948年にかけてセーブル陶磁器製作所工房の芸術顧問となり、セーブルの磁土で多くのロクロを使った作品や流し込みによる精緻な作品を作りました。
★Les Fours a Bois(焚き木窯)★ 1985年初期、そしてSEVRES開窯 250周年記念セレモニーの1990年の年に長い間使用されずに眠っていた二つの焚き木窯が再び稼動スタートします。二階建てのその焚き木窯は十九世紀時代の日付けが刻まれています。当時、材料も何もかも失っていましたが、唯一技法だけが再び発見されました。
木材の種類は非常に作品の仕上がりに影響を与えます。長くそして明るく燃える白樺の木が最も適しており、薪のサイズを変化させる事により燃焼温度を調整します。大きな薪はゆっくり燃焼し又、小さな薪は強く燃焼します。最後の段階で細かい木切れを使用します。一回の焼成で約 15立方メートルの白樺の木を要します。この薪について国営の セーブル陶磁器製作所工房は国有林であるフォンテンブローの森で純粋な水と土壌で育った燃えカスが少ない白樺の木の無節の部分だけを使用します。
窯内の白磁の並べ方には特殊なテクニックがあります。まず窯の奥から積み上げていきます。それから直に火が当たらないように磁器の上に枠を嵌め込み枠と枠の間を粘土や砂で埋めて固定させます。
円柱型の焚き木窯は、耐火煉瓦で造られており、加熱中に煉瓦が膨張し崩れないように5本の厚い鋼鉄板で固定されています。この窯は12立方メートル容積の火床(磁器を焼くスペース)円天井部分、熱ガスを調節する煙突部分、そして4つの炉床から出来ています。1875年イギリスのMINTONによって発明された技法「FLAMMES RENVERSEES」は窯の円天井に向かって燃焼ガスが上昇し、そして天井まで達した時に折り返し下方に熱が流れるテクニックです。これは薪の節約だけでなく窯の中で熱が均等に行き渡り温度差をなくす効果があります。
磁器を焼く前に窯の入り口を 2重の煉瓦で積み上げて閉じます。煉瓦と煉瓦の隙間は砂でしっかり塞ぎます。焼く時の温度には2段階あり一つは弱火[(Petit:700~900℃)ゆっくり、長時間も得るように白樺の幹の部分を使用]もう一つは強火[(Grand Feu:1280~1380℃)炎の周りが早く、短時間で激しく燃えるように白樺の小枝の部分を使用]を使用します。まず直火150~180℃まで温度を上げていきます。この温度の時点で火が折り返しに入ります。円天井に繋がっている煙突を塞ぎます。温度が700~900℃に到達し炉床窯内が大きな薪の燃えくずで一杯にな った時、強火にし更に温度を上げます。火を強くする為に炉床に積み上げた薪を使用します。その薪は出来るだけ早く発火させるために細かく切られています。また炉の吹き込み職人が温度を調節する為にガスの微調整をします。焼き方には二つの方法があります、一つは過多に空気を吹き込み酸化させて焼く方法、もう一つは過少に空気を吹き込み還元させて焼く方法。
窯内の焼き加減、火の加減を観察する為の小さな穴がありその前に窯の温度を調節する為のヒューズ付き計測器が設置されています。各温度毎に目盛が付いているこの計測器は希望する温度に達するとその計測器の目盛がゼロに戻る仕組みになっています。十九世紀セーブルで発明されたこの計測器が全て溶け落ち、記録器に全ての温度がマークされると焼成は終了です。約2週間ほど冷ました後、窯出しをします。
★Sevres(cit de la cramique)★ フランスが誇るセーブル窯はポンパドール婦人の助力もあって、王立窯として発展を遂げました。1759年、王立セーブル製陶所となり、今もフランスの文化と美を伝える優れた陶磁器を生み出し続ける国立セーブル製陶所の歴史はここに始まります。セーブルの功績は、国家的使命ともいえるフランス独自の意匠を確立し、完成度の高い芸術作品を作り続けてきたことにあります。18世紀、セーブルは東洋芸術の様式をうけつぎながらも、当代一流の化学者、画家、彫刻家、金工家の参加によって独自の世界を創造しました。「王者の青」「ローズ・ポンパドール」と呼ばれるセーブルの色、華美で鮮麗な装飾、独特の風合を持つソフトペーストなど、他の追随を許さないセーブル芸術が、宮廷文化の中に華開いたのです。盛名を馳せたセーブルも、国窯という背景から生産は非常に限定され、世の人々の目に触れることは少なく、「希少な陶磁器」と呼ばれました。今日に至っても、生産量は年間約6000ピースと限定され、そのほとんどがフランス国家のために作られます。この少量生産は、「最高の作品を作り出す」ための必然であり、その稀少性ゆえに、誇り高きセーブルの名声は一段と高まっています。
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