平安時代に御所の周辺で皇族や貴族に 使われる乗り物だった御所車をデザインした 箸置き5客になります。 御所車は「玉の輿に乗れますように」との 願いを込めて産着や礼服に使われる 伝統的な柄として頻繁に使われるもの のうちの一つです。 屋形が鶯色の大変上品なこちらの京焼きは 一つ一つ職人さんの手で絵付けが行われいる 素晴らしい作品です。 ながえの部分の金塗りは色を載せては焼きに 入れることを何度も繰り返して出来上がる 厚塗りの金は豪華です。 前すだれも一筆ずつ描き込まれ 細かい所まで筆が行き届いた芸術品です。 この牛車は糸毛の車なのでしょうか。 屋形の表を絹の色糸で全体を覆った 上流貴族の女性しか使用が出来なかった 牛車のデザインかと思われます。 美術品として大切に保管しておりましたが 久しぶりに包みを開けましたら 屋形の後ろの入り口部分が欠けていました。 （画像8番目） 薄紙に包んで共木箱に入れて大切に保管していた ので金彩にくすみや色褪せはありませんが 古いものですので僅かに色剥げがございます。 （画像10番目） いつまでも眺めて愛でていたくなるような 美しい箸置きです。